
「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の世界遺産への暫定登録や188人の殉教者の列福式をきっかけに、長崎を訪れたいと思う人々が増えてきました。しかも、単にその場所を訪れるだけでなく、その場所で時間を遡り、さまざまな人々の生き方に思いを馳せ、何かをつかみ取ろうとする「心の旅〈巡礼〉」へと導かれているようです。
巡礼とは、すべての人が平和を共有できる世界が来ることを願う「心の旅」なのではないでしょうか。それはこの世に生きる人の共通の思いのはずです。
長崎は、宗教的迫害や原爆など、さまざまな苦難を見てきた土地のひとつです。ここに住む多くの人々が苦しみ、そして生きてきました。
なぜ、苦しまなければいけなかったのか…同じような不幸が二度と起こらないようにするには……「ながさき巡礼」は、考える機会を得られる旅です。まさに長崎のカトリックの歴史は、そのような「すばらしい巡礼」の機会を提供できる「すばらしい場」をもっているのです。


野外の十字架の道行